『朱鷺と暮らす郷』認証米勉強会&応援隊説明会の開催報告

料理教室主宰者限定の勉強会&説明会開催

去る2016年7月20日(水)、東京都内のキッチンスタジオにて、個人料理教室主宰者限定の「朱鷺と暮らす郷」認証米勉強会&応援隊説明会を開催しました。

今回のこちらの会の目的は、2つ。その名の通り、「朱鷺と暮らす郷」認証米についてより多くの方に知って頂くという事と、もう一つは、学んで頂き、共感頂いた方に「朱鷺と暮らす郷応援隊」として活動をしていただく事です。

このような施策を、理解頂き、認知拡大をするには料理教室を主催する方や料理研究家の方がふさわしいと考え、多数の個人料理教室との接点を持つ貝印株式会社様に協力頂きました。貝印様から、事前に本会の趣旨を説明し、参加者を募るメールを登録の1,000教室に配信頂きました。
朱鷺と暮らす郷応援隊説明会_1
貝印様によると、日本国内には、約3,000の個人料理教室が存在する可能性があるそうです。また、貝印様のこれまでの統計によると1教室あたり月平均約40名の生徒さんが、教室に参加されており、そこが絶好の口コミュニケーションの場となるそうです。教室主宰の方を介して、取り組みなどを理解していく情報が伝わっていくそうです。今どき、とてもアナログな事ですが、やはり人から人へと「想い」が伝わる場となるのではないかと想像します。

貝印様からの告知の結果、今後のスケジュールや佐渡との接点がある方を中心に、23名の教室主宰者の方を招待させて頂き、開催の運びとなりました。それでは、今回の実施の模様をご紹介致します。

生産者及び運営サイドの取組を紹介したのは佐渡市役所農林水産課 農業政策室 西牧孝行。
そして、販売する立場としてのストーリーを語って頂いたのは、株式会社金子商店(埼玉県川越市)の五ツ星お米マイスターでもある金子正仁専務取締役です。

佐渡で蘇った朱鷺の歴史~朱鷺と暮らす郷認証米の歴史

佐渡市役所からは、今日現在の佐渡では、約200羽の朱鷺が自然に還り、生息しているという事の報告から始まりました。朱鷺は元々、佐渡の特有の鳥というわけないですが、最後の朱鷺が保護されたのは佐渡であり、なかなか成功できなかった人工繁殖が成功し、2008年からようやくテスト的な自然放鳥が始まったというお話をお伝えしました。

そして一番伝えたかった「なぜ、朱鷺と暮らす郷認証米の制度が必要なのか?」という点を、朱鷺の生態や特性も交えてじっくりと説明しました。このために、人間(農家の方)が担っている負担は(従来の慣行栽培と比較して)非常に大きく、容易ではないということ。しかしながら、取り組み開始から9年(2017年が10年目の年)、認証米制度の下に、『朱鷺が舞い降りる田んぼ』を増やす活動は着実に広がってきているという事実を統計データを元にご説明しました。

朱鷺と暮らす郷応援隊説明会_2

朱鷺と暮らす郷認証米制度を語る上で忘れてならないのは、世界農業遺産のこと。現在、日本に8か所ある世界農業遺産の第一号の一つは、佐渡です。(もう一つは、同じく日本最後の朱鷺が保護された、そして同様に棚田の風景が広がる石川県の能登です。)共生農業を始めたとした取り組みが認められて、日本で最初の世界農業遺産となりました。

世界農業遺産という取り組みともつながった活動の中から生まれてきた疑問は、「食糧生産とはいったい誰のためなのか?」「何のためなのか」「食糧生産が真に追うべき価値とは何なのか」「そこにあるべき生産者(農家)の役割とは何なのか」と、当事者(市、生産者、販売者)は事を考えさせる事につながり、『朱鷺と暮らす郷』認証米の活動はその答えを追及していく活動の一つだと考えるということが参加者の皆さまに伝えました。

米作りは一人ではできないもの

代わって五ツ星お米マイスターの金子真人さんです。金子さんは、毎年佐渡に来訪するという変わった「お米屋さん」です。金子さんのお話は、日本全国のたくさんの品種を扱う「お米屋さん」らしく「日本で生産、販売されいるお米の品種はいくつあるかご存知ですか?」という質問でスタートしました。

なんと、その数、260(種類)!

ちなみに、品種として存在しているのは500品種を超えています。そのような強烈な競争環境下で、金子さんは、なぜ、毎年生産地を訪問し、この「朱鷺と暮らす郷」認証米についての知識を高め、そして生産者と情報交換し、日々販売を一生懸命にしてくれるのでしょうか?その本音の部分について、お世辞抜きの「販売する人の立場」のお話をしていただきました。

朱鷺と暮らす郷応援隊説明会_5

金子さんによると、「朱鷺と暮らす郷」はお客様に安心して出せるお米だそうです。佐渡のたくさんの農家、組合、そして市の農政課が一緒になって生産管理を行い、そしてまたブランドを築こうとしているということは、販売する立場としては非常に大切な体制だと感じているそうです。このような取り組みは、生産者だけ、市だけ、組合だけという事では成しえない事であり、お米作りに関して言うと非常に数少ないケースだそうです。

お米の食べ比べ

今回は、五ツ星お米マイスターの金子さんのはからいで、食べ比べを用意しました。味覚は人それぞれ異なるものですが、やはりその違いも把握していないとということで実験的に実施してみました。用意したのは、3品種。一般的に消費量が多い秋田県産あきたこまち、宮城県産ひとめぼれ、そして佐渡の朱鷺と暮らす郷(朱鷺と暮らす郷は、アシスタントが準備。もう一つは金子さんが準備し、合計で4種類の食べ比べ。)です。

実際に口にする前に、マイスターならではのお話を頂きました。それは、お米の食味表現方法です。たしかに、普段から食べているお米について、味や食感などを表現するというのは容易な事ではないかもしれません。そんな頭をリフレッシュする意味で、紹介頂き・・・「さあ、食べてみましょう!」

朱鷺と暮らす郷応援隊説明会_4

《ピンク》朱鷺と暮らす郷、《青》あきたこまち、《緑》ひとめぼれ 、《黄》朱鷺と暮らす郷(金子さん炊飯)

さて、金子さんが幾度も強調された「朱鷺と暮らす郷」の味わいの特徴は、「お茶碗に一杯分を食べおえたとき、心からおいしかったと感じられる」~ いつまでも食べ飽きさせない素直なおいしさに優れている、という点です。ひと口、ふた口で満足してしまうような濃厚な味わいのご飯は「日々のご飯」と「日々のおかず」には向きづらいというのが、マイスターの持論。その点「朱鷺と暮らす郷」はやさしい味わい深さが特に和食のおかずとの相性抜群で、バランス良くもりもりご飯がすすみますよというのが五ツ星マイスターの太鼓判です。

また、「朱鷺と暮らす郷」を販売する米穀店として実際佐渡の現地にも頻繁に足を運び、常に生産の現場を把握されている金子さん。朱鷺をシンボルにした佐渡での様々な取り組みについても、日本の原風景を次世代に継承する米づくり~里山づくりを島民全体のつながりで動かす仕組みである点、それは貴重な独自農法である点を、様々な角度からのプレゼンを通じ参加者に訴えかけました。

数々の貴重な情報、リアルな現場エピソードの数々が披露されたのち、「朱鷺と暮らす郷」認証米の平成28年度の応援隊募集要項と、今後の活動内容に関する説明会が行われました。

自然、環境保護、人、生きもの。それぞれにストーリーのあるこのお米を、料理教室発信によって応援の輪を広げるチャレンジが、いよいよ始まりました。本日ご参加の先生方から、朱鷺と暮らす郷認証米の平成28年度の応援隊が10名任命され、これから朱鷺と暮らす郷応援隊としての活動を繰り広げていきます。